形態別
逐次刊行物
逐次刊行物とは資料種別に関わらず同一タイトルを掲げて分冊刊行される継続出版物で、通常巻次や年月次などを伴い、終期を予定せずに刊行されます。定期刊行物、新聞、年刊出版物(報告書、年報など)、団体の紀要、研究報告、議事録、会報などを含みます。これらは資料の形態によって異なる収集方針で資料を収集しています。
A. 雑誌
B. 政府刊行物
C. 統計・年鑑
D. 大学紀要
A. 雑誌
- 学術雑誌を中心に収集しています。(主題別選定基準に準じる)
- 蔵書にふさわしい学会、協会の機関誌(会報、年報など)も収集しています。
- 選定にあたっては、次の観点から個々の雑誌の評価を行い十分に検討したうえで選定しています。
- 編集・発行機関 -- 出版社や新聞社の場合と、官公庁・学会などの非営利機関の場合があるが、その伝統や社会的信用度などを考慮する。
- 編集方針 -- どんな読者層を対象としているか、記事の内容と扱われ方、執筆者の陣容などを検討する。
- 政治的、思想的、宗教的背景をもつ雑誌は一統一派にかたよることなく、反対の立場のものをも平等に収集する。
- 伝統の有無(創刊年の古さ)や価格、入手の難易度も考慮する。
- 主要な他大学での所蔵状況も考慮する。
B. 政府刊行物
政府刊行物とは、国の諸機関によって刊行された出版物の総称で、国の政治、経済の実態を知る手がかりとしてきわめて重要なものです。また学術資料としても重要です。特に行政機関が作成する各種統計資料は政治、経済、社会の実情を知るための貴重な一次データとして重要な資料です。また、政府刊行物の中には、統計資料や白書など、各種情報源資料として有効なものが多く、参考資料としても重要なものが多く、SFCメディアセンターでは積極的に収集しています。
- 国の機関が著作者、編者、監修者あるいは発行者となるもの
- 他の機関が著作者、編者であっても国の機関が監修者、発行者であるもの
- 外郭団体などが単独で編集、発行したもの
議会関係資料
会議録、法令、条約、請願・陳情資料、委員会などの参考資料
司法関係資料
裁判記録、司法調査資料、司法研究報告
行政関係資料
行政報告、行政対象の現状実態調査報告(白書)、統計報告、学術研究報告公示記録、委員会記録、行政要覧、広報資料(時報、広報)など
C. 統計・年鑑
アジア諸国の統計については、一次統計を収集する。
D. 大学紀要
SFCでは慶應義塾大学の発行する紀要以外の大学紀要は収集していません。但し、学会誌として認められるものについては例外もあります。
新聞
SFCメディアセンターでは日刊、週刊、旬刊に関わらず主要欧米諸国、アジア諸国の新聞は各国の代表的なタイトルを収集しています。新聞の種類は一般紙(社会のあらゆる現象を取材の対象とし、不特定多数を読者対象とするもの)、専門紙(特定の領域や問題を取材対象とするもので、特定分野に関する事象・事実データを掲載している新聞)、業界紙(特定の産業界における事象・動向・データなどを掲載している新聞)、機関紙(政党、宗教団体などが宣伝、教育目的に刊行するもの)などがあります。
最近はオンラインデータベースで新聞記事を読むこともできますが、記事によっては著作権の問題で読むことができないものもあり、また図や写真などは取り込んでいないため、原紙を収集し一定期間保存しています。
また、新規購読についてはSFCメディアセンター資料選定委員会で検討して決定しています。原紙の保存期間は原則3か月となります。
新聞リスト
復刻版
SFCメディアセンターでは原則1990年以降に刊行された資料を収集しています。
三田メディアセンターなどで原本をすでに所蔵している場合は、復刻による資料集、史料集などは収集しません。
他地区メディアセンターで所蔵していない場合は、資料ごとに慎重に検討し重要性が高いと思われるもの以外は基本的に収集しません。
学位論文
大学院政策・メディア研究科修士論文、博士論文は2つとない貴重な資料であると同時に、とりわけ利用の多い資料でもあります。SFCメディアセンターではこの学位論文を網羅的に収集・保存し利用に供しています。また、著者の方から許諾をいただいたものはデジタル化し、SFC学位論文リストに全文データを搭載しています。(学位論文本文は湘南藤沢キャンパスおよび信濃町キャンパスでのみ閲覧できます)
その他、海外などの学位論文は特に収集していません。(一般図書として出版流通されたものは購入することがあります。)
マイクロフィルム
マイクロフィルムは、資料保管のスペースが大幅に節約でき、紙と比べて劣化が少ないことから保存には適していますが、SFCメディアセンターでは教育・学習用図書館の側面が大きく、保存よりは最新の情報の収集に重点を置いています。このことからマイクロフィルムはきわめて重要性が高いと思われる資料以外は収集しません。
また、洋新聞のバックナンバーおよび官報については、原紙の保存スペースを考慮し継続購入していましたが、現在は殆どのタイトルがオンラインデータベースで閲覧できること、また書架狭隘化が深刻化していることから、2003年4月以降マイクロフィルムでの購入は中止しました。
地図
SFCメディアセンターでは地図資料は基本的なもの以外は積極的に収集していません。
各国地図は教員から特に希望が出た場合に限り購入します。
購入する場合は最新版のみを配架し、旧版は除籍します。
視聴覚(AV)資料
視聴覚(Audio Visual)資料はSFCの環境情報系の学習・研究で取り上げられる主題のひとつであり、SFCメディアセンターでは下記の基準に沿って積極的に収集しています。
2003年秋より、著作者の許諾が得られたものに限り館外貸出を実施しています。新たに購入する場合は著作者(代行業者あるいは購入書店)に確認をとって予め著作権処理済(ライブラリー価格)のものを中心に収集しています。
A. 映像資料
音像環境論、デジタルシネマトグラフィー、コンピュータアニメーション、ドキュメント映画作成技術などの主題をサポートすることを考え収集する。形態はDVDを中心に収集していく。(書架スペース、劣化、再生機器の観点からビデオテープは可能な限りDVDに買い換える。レーザーディスクは収集しない。)
- 語学教育の教材となるものを収集する。
- 一般教養として、ドキュメンタリー、講義的なものを収集する。但し、予算・保管スペースが限られているため、教員推薦を中心に収集する。
- 映画については、主要な映画の賞の受賞作品、最優秀作品を継続的に収集する。選定対象とするのは、アカデミー賞作品賞、カンヌ映画祭最高賞、ベネチア映画祭作品賞、ベルリン映画祭作品賞、日本アカデミー賞受賞作品とする。その他古典名作など。
- 森川コレクション(映画)のビデオに紛失、破損等があった場合にはあえてビデオで買い換えることはしない。必要に応じてDVDで補充できれば一般コレクションとして購入する。
- アニメーションに関しては、アニメ史的に意義のあるもの、各種賞を受賞したもの、研究の対象となるものに限定して収集する。
B. 音声資料
音楽、語学資料を中心に収集する。形態としては主としてCD、カセットテープなど。
語学資料
- クラシック音楽
- 民族音楽
- 電子音楽(コンピュータミュージック)
- 効果用音声資料
語学資料
基本的語学資料を収集する。
→MMLSコレクションで収集言語とするものはMMLSコレクションとして収集する。
電子メディア
SFCメディアセンターではSFCの教育と研究を支援するために電子メディア(電子媒体資料)の収集に積極的に取り組んでいます。SFCの教職員、学生の方がオフィス、研究室、家庭のパソコンから、あるいはキャンパス内の建物の端末から24時間いつでも情報にアクセスすることができます。SFCメディアセンターの電子メディアを利用することによってより高度な知識を迅速に得ることができます。
SFCメディアセンターでは、学部生、大学院生、教員といった様々な利用者の方のニーズを満たすため、多種多様な電子メディアを幅広く収集し提供しています。
収集資料
- CD-ROM
- オンラインデータベース
- 電子ジャーナル
- 電子ブック(E-BOOK)
一般収集方針
全般的に研究レベルで収集しています。
資料別収集方針
1. CD-ROM
スタンドアロンのCD-ROMは物理的にスペースを要すること、また利用場所、利用人数も制限されるので厳選します。オンラインで利用できるデータベース等をより収集します。但し、雑誌等が途中から媒体変換してCD -ROMによる刊行に変更された場合は継続収集します。
2. オンラインデータベース
SFCメディアセンター単独で契約するものもありますが、複数キャンパスの主題をカバーするものについては、できるだけなるべく全塾で調整してどこの地区からも利用できるようにしています。
Ⅰ. 主題と収録範囲、期間
Ⅱ. 同時アクセス数
Ⅲ. 利用条件(ダウンロード、プリントアウト、不正アクセスへの対応など)
Ⅳ . トライアルできるかどうか
Ⅴ. 価格
3. 電子ジャーナル
SFCではキャンパス内のネットワーク環境が整備されており、学生や教員の方が日常的にその環境を活用されています。SFCメディアセンターではアクセスの便が良く、物理的スペースを必要としない電子ジャーナルを積極的に導入しています。電子ジャーナルはどこからでも迅速に最新の情報にアクセスできるだけでなく、受入、配架、製本関係の作業が不要であるため未着、欠号といった問題がありません。また、他の利用者が閲覧中である、あるいは製本中であるといった理由で利用できないということもありません。雑誌に掲載された引用文献をクリックするだけで、引用された論文のフルテキストを見られる場合もあります。
近年、洋雑誌は価格の値上がりが著しく、一方でメディアセンター図書予算を取り巻く財政状況は厳しくなる中で、これまで通りの購読雑誌タイトル数を維持していくことが困難になってきています。電子ジャーナルであれば図書館の壁を越えて契約、利用することができます。慶應義塾大学メディアセンター全体で重複して複数購入している雑誌(冊子体)を整理して、不要なタイトルを中止して、電子ジャーナルへ切り替えることも可能になります。SFCメディアセンターでは、洋雑誌の新規購読については、電子ジャーナルが利用できるものは冊子体を購入せず、電子ジャーナルのみを契約する方針をとっています。冊子体と電子ジャーナル両方の購読を続けることは、物理的にも経済的にも限界があるからです。
Ⅰ. 主題と収録範囲、期間
Ⅱ. 利用条件
- 同時アクセス数
- 利用者の制限
- その他条件(ダウンロード、プリントアウト、不正アクセスへの対応など)
- 統計情報の提供
- 24時間サービス、障害への対応
- ILL(文献複写取寄せサービス)が可能か
- アーカイブ(永続的なアクセス)の保証
Ⅲ. 冊子体をキャンセルできるかどうか
Ⅳ. コンソーシアム(複数館による版元との直接交渉、共同購入)できるかどうか 出版社のオープンコンソーシアムの他にJUSTICE(大学図書館コンソーシアム連合)などに参加して電子ジャーナルを契約しています。SFCメディアセンターの冊子体購読金額で出版社刊行の全タイトルを購読できるなど大きなメリットがあります。
4. 電子ブック(E-BOOK)
オンライン上でフルテキストにアクセスできる電子ブックを収集しています。主題ごとあるいはパッケージ商品ごとに厳選して収集します。